映画『ウィンストン・チャーチル』 ( Darkest Hour ) あらすじ・感想

あらすじ

イギリスに国家的な危機が迫っている。

第二次世界大戦の最中、ヒトラー率いるナチス・ドイツが力を強める中、イギリスは迷っていた。

講話か。それとも、大きな犠牲を払う闘いの道か。

そんな中、首相に選ばれたのは、ウィンストン・チャーチル。

彼は人々を力強い言葉をもって鼓舞し、勝利を掴んだ。

光と影の中で描かれる、チャーチルの人間像

フィルムに映された世界は、光と影が印象的に描かれている。

色彩は抑えられ、陰影によって物語は語られていく。

戦争の足音がすぐそこまで迫りくるモノクロの街並みに、慌ただしく道を急ぐ個性の無い人々。

暗闇の部屋の中で1人、ベッドに腰掛けるチャーチルを照らし出す光。

議員たちが周りを取り囲む中、力強い演説を行うチャーチルに当たる光と影が生むダイナミックな印象。

絵画を眺めているようで、引き込まれるような画作りだった。

言葉の持つ力が社会を動かす

チャーチルの言葉に人々は強く引きつけられ、人々のうねりが社会を変えていった。

力強い印象のチャーチルを肯定し、支えるのは二人の女性。

チャーチルの妻は、彼の弱さと、その弱さがもたらす強さを知っている。

“You are strong because you are imperfect.”

そしてもう一人、チャーチルの専属のタイプライター。

彼女との交流を通して、映画を観るものはチャーチルの言葉に触れることとなる。

辻一弘さんの施す特殊メイク

辻一弘さんが特殊メイクでメーキャップ&ヘアスタイリング賞というアカデミー賞を取られました。

確かに、特殊メイクすごいですね。

あれだけカメラが近づいても、違和感が全く無かった。

なにも知らない人が見たら作り物と信じないかもしれない。

社会は熱狂を求めている

諦めや惰性が社会を動かしてきたモノクロの時代が続いてきた。

そんな中で、近年はそれに反対するような動きが起きてきている。

米トランプ大統領の就任、イギリス国民投票。

変化のない日常と、知性による統治に諦めを抱きながらも流されていた人々。

今、人々は「熱狂」を求めている。

知性が導く最善解ではなく、危うさを孕んだ熱狂に身を委ねようとしている。

それが結果として良い結果を生むのか、そうでは無いのか、僕には分からないけれど、少なくとも自覚的であるべきだ。

強烈な光が当たれば、濃い影が地に伸びるのだ。

ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男

主演のGary Oldman、すごい俳優だなと思います。

初老でありつつ、パワフルなチャーチルを見事に演じていました。

邦題はかなり商業主義的になってしまったけれど、原題は「Darkest hour」。

「Darkest Hour」と思って観て下さい。とてもいい映画です。

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ABOUTこの記事をかいた人

上海を中心に、中国関連の気になる出来事を発信しています。時々関係ないことも書きます。学生時代に上海留学。現在は日本で会社員生活。いつか中国で書きたい。91年生まれ。